【脱・作業員】「職長が作業してはいけない」は本当か?会社があなたに本当に求めている役割

「若手に任せると時間がかかるし、手直しも必要になる。結局、自分がやった方が早いし確実だ」


職長として現場を任されるあなたは、責任感も強く、誰よりも仕事ができるからこそ、そのポジションにいるはずです。だからこそ、つい、そう考えてしまうのではないでしょうか。


朝は誰よりも早く現場に入り、段取りを済ませる。日中は自分の作業をこなしながら、部下への指示出し、安全管理、元請けとの打ち合わせに走り回る。夕方は山積みの書類仕事に追われ、気づけば今日も一番最後まで残っている。身体は一つしかないのに、役割だけが増えていく。


部下を育てなければいけない。品質も工期も守らなければいけない。そのすべてを背負い込み、プレイヤーとして最前線で汗を流し続ける。その働き方に、心身ともに限界を感じてはいませんか。


「自分が頑張れば、現場は回る」

その考えは、短期的には正しいかもしれません。しかし、その頑張りは、あなた自身のキャリアをすり減らし、チームの成長の機会を奪い、結果的に現場全体の生産性を低下させる負のスパイラルを生み出している可能性があります。


この記事は、「作業をしない職長はサボっている」という古い価値観に縛られ、プレイングマネージャーとして疲弊しているあなたのために書きました。なぜ優秀な職長ほど作業から手を放せなくなるのか、その構造的な問題を解き明かし、あなたが本来の実力を発揮するための新しい働き方を提案します。


【この記事でわかること】

・なぜ、日本の建設現場では「プレイング職長」が当たり前になってしまうのか

・「作業しない職長」の1日。彼らは一体、何をしているのか?

・プレイヤー職長を続けることの末路。失うのは「あなたの時間」だけではない

・会社の成長は、職長の「采配」で決まる。私たちがマネジメントに専念できる環境を用意する理由

・あなたは、ただの作業員ではない。現場を動かす指揮者として、次のステージへ




■なぜ、日本の建設現場では「プレイング職長」が当たり前になってしまうのか

あなたがプレイヤーとしての役割から抜け出せないのは、決してあなたのマネジメント能力が低いからではありません。むしろ、日本の建設業界が抱える根深い課題が、あなたのような真面目な職長を追い詰めているのです。



・「職長=最上級の作業員」という誤解


多くの現場では、職長は「誰よりも早く、正確に作業ができる人」がなるものだと考えられています。そのため、会社も周囲も、職長がプレイヤーとして高いパフォーマンスを出すことを暗黙のうちに期待します。その結果、本来最も注力すべきである「管理業務」は、あくまで作業の合間に行う付随的なものと見なされてしまうのです。この評価軸が変わらない限り、職長は作業から手を放すことに罪悪感を覚えてしまいます。



・慢性的な人手不足がもたらす悪循環


建設業界全体が抱える人手不足は、現場に深刻な影響を及ぼしています。そもそも、現場の人数がギリギリで配置されているため、職長が作業に入らなければ工期に間に合わない、という状況が常態化しているのです。これでは、部下の育成に時間を割いたり、じっくりと安全管理に取り組んだりする余裕が生まれるはずもありません。人が足りないから職長が作業し、職長が忙しすぎて若手が育たず、結果としていつまでも人手不足が解消されない、という悪循環に陥っています。



・「背中を見て育て」という古い文化の弊害


「技術は教わるものじゃない、盗むものだ」。この考え方自体が、すべて悪いわけではありません。しかし、この言葉を、体系的な教育を放棄するための言い訳にしている企業が後を絶たないのも事実です。本来であれば、会社が教育の仕組みを整え、職長が若手と向き合う時間を確保すべきです。それができていない会社ほど、「できる職長」にすべての負担を押し付け、その人の自己犠牲の上に現場を成り立たせようとします。


しかし、すべての企業がそうではありません。職長を「マネージャー」と明確に定義し、管理業務に専念できるだけの権限とサポート体制を与えている先進的な企業も存在します。あなたが本来の価値を発揮できるのは、間違いなく後者のような環境です。




■「作業しない職長」の1日。彼らは一体、何をしているのか?

「作業をしない」と聞くと、何もせず現場に立っているだけのように思うかもしれません。しかし、管理に専念する職長の頭の中は、誰よりも目まぐるしく回転しています。彼らの仕事は、肉体ではなく「頭脳」で現場の生産性を最大化することです。



・午前:指揮者としての段取りと情報整理


朝礼前、職長は図面と工程表を広げ、その日の作業全体の流れを立体的に組み立てています。天候、他業種の進捗、各作業員のスキルレベルといった無数の変数を考慮し、最適な人員配置と作業手順を決定する。この「朝の1時間」の思考の質が、その日の現場の成否を分けることを知っているからです。朝礼では、決定した段取りをただ伝えるだけでなく、「なぜこの手順なのか」「どこに危険が潜んでいるか」という背景まで共有し、チーム全員の目線を合わせます。



・日中:現場の「医者」として巡回と対話に徹する


日中、彼らが手にしているのは工具ではなく、図面やチェックリストです。現場をくまなく歩き、作業が計画通りに進んでいるか、品質に問題はないか、危険な箇所はないか、という「現場の健康状態」を診断して回ります。若手のそばに立ち、手本を見せることはあっても、決してその作業を奪うことはしません。代わりに「今、何に困っている?」「どうすればもっと上手くいくと思う?」と問いかけ、本人が考えるきっかけを与えます。職人一人ひとりとの対話こそが、問題の早期発見とチームの成長に繋がることを理解しているのです。



・午後:未来のための交渉と準備


現場が落ち着く午後には、元請けの担当者や他業種の職長との打ち合わせに時間を割きます。これは、未来の作業を円滑に進めるための重要な「交渉」の場です。現場で起きている問題を正確に伝え、工程の調整や仕様の確認を行うことで、手戻りやトラブルといった最大の無駄を防ぎます。会社に戻ってからは、翌日の資材を手配し、日報や報告書を作成する。この地道な準備が、翌日のチームのスムーズなスタートを約束するのです。


彼らは、自分がプレイヤーとして1の成果を出すことよりも、チーム10人で15の成果を出すための「環境づくり」に徹します。これこそが、職長という仕事の本来の価値であり、面白さなのです。




■プレイヤー職長を続けることの末路。失うのは「あなたの時間」だけではない


あなたがプレイヤーとして現場作業に追われ続けることは、単に「忙しくて大変だ」という個人の問題では済みません。その働き方は、気づかぬうちに、あなた自身とチーム、そして現場全体を深刻な危機に晒していくことになります。



・1. あなた自身の心身の疲弊とキャリアの頭打ち


毎日、作業と管理の両方に追われ、心休まる暇もない。その生活を続ければ、心と身体が悲鳴を上げるのは時間の問題です。そして、より深刻なのはキャリアへの影響です。いつまでもプレイヤーとしての仕事に時間を取られていては、本来職長として学ぶべき工程管理、原価管理、対人折衝といった高度なマネジメントスキルが身につきません。結果として、数年後にはマネジメントに専念してきた同世代の職長と大きな差がつき、昇進や昇給の機会を逃してしまう可能性が高まります。



・2. 部下が育たず、チームが崩壊するリスク


「自分がやった方が早い」というあなたの判断は、部下から「成長の機会」を奪っています。失敗を恐れて簡単な作業しか任せてもらえなければ、若手はいつまで経っても技術を覚えられず、仕事に対するモチベーションも失っていくでしょう。彼らは「この現場にいても、自分は成長できない」と感じ、やがて離れていってしまいます。あなたが一人で頑張れば頑張るほど、チーム全体の力は逆に弱っていくという皮肉な現実が待っているのです。



・3. 現場全体の生産性が低下し、事故を誘発する危険性


職長が目先の作業に没頭している間、現場全体を見渡す人間はいなくなります。それは、安全管理上の大きな穴が生まれる瞬間です。危険な箇所に気づくのが遅れたり、職人同士の連携ミスが起きたりと、重大な事故につながるリスクが格段に高まります。また、非効率な作業手順や手戻りを見過ごすことにもなり、結果として現場全体の生産性を大きく損なうことになります。


もし、あなたが今の会社でこの状況を変えられないと感じるなら、目を向けるべきは「職長に何を求めているか」が根本的に違う会社です。会社が職長の役割をどう定義し、それを支える体制を整えているか。その視点こそが、後悔しない転職の絶対的な軸となります。




■会社の成長は、職長の「采配」で決まる。私たちがマネジメントに専念できる環境を用意する理由


優れた会社は、現場の成果が、一人のスーパープレイヤーの腕力ではなく、職長の優れた「采配」によって決まることを知っています。だからこそ、職長を作業から意図的に解放し、マネジメントという本来の仕事に専念できる環境を戦略的に構築するのです。


その理由は極めて合理的です。職長がマネジメントに専念することで、会社には3つの大きなメリットがもたらされます。


第一に、「現場の生産性が最大化する」こと。職長が全体を俯瞰し、最適な人員配置とスムーズな工程管理を行うことで、手待ちや手戻りといった無駄が徹底的に排除されます。職長一人が作業して稼ぐ利益よりも、チーム全体の生産性を10%向上させる方が、会社にとっては遥かに大きな利益となるのです。


第二に、「人材が育ち、定着する」こと。職長が若手の指導に時間をかけられるようになれば、チーム全体の技術レベルが底上げされます。若手は自分の成長を実感でき、会社への帰属意識も高まります。これは、採用コストの削減と、将来の会社を担う人材の確保に直結する、最も重要な投資です。


そして第三に、「安全と品質が向上し、会社の信用が高まる」こと。職長が安全管理と品質チェックに集中することで、事故やクレームのリスクを大幅に低減できます。その結果、顧客からの信頼を獲得し、次の仕事に繋がっていくのです。


私たちは、この考えに基づき、職長がマネージャーとしての役割を全うできる具体的な制度を整えています。現場には十分な人員を配置し、職長の管理業務の価値を正当に評価する給与体系を導入しています。あなたがプレイヤーとしてではなく、現場を動かす「指揮者」として、その能力を最大限に発揮できるステージが、ここにはあります。私たちの会社がどのような考えで、どのような制度を整えているのか、ぜひ一度、ご自身の目で確かめてみてください。詳しくは、私たちの理念や取り組みを紹介するページをご覧ください。

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■あなたは、ただの作業員ではない。現場を動かす指揮者として、次のステージへ


ここまで読んでくださったあなたは、もう気づいているはずです。

あなたがこれまで培ってきた経験やスキルは、単に一人の作業員として発揮されるべきものではありません。その力は、チームを率い、現場全体を動かし、人を育てる、より大きな役割のために使うべき段階に来ています。


「結局、自分がやった方が早い」という考えを手放すことは、勇気がいることかもしれません。しかし、その一歩を踏み出さない限り、あなたはプレイングマネージャーという終わりのない消耗戦から抜け出すことはできないのです。


今の会社でそれが難しいと感じるなら、環境を変えるという選択肢を真剣に考えてみてください。


私たちは、あなたの職長としての経験を、心からリスペクトしています。だからこそ、あなたをただの労働力としてではなく、会社の未来を共に創る重要なパートナーとしてお迎えしたいのです。


まずは、あなたが理想とする職長の働き方や、今後のキャリアについて、私たちと話をしてみませんか。面接という堅苦しい場ではなく、あくまで情報交換の場として、お互いのことを知る時間をつくれたらと思っています。


あなたは、ただの作業員ではない。その采配で現場を勝利に導く、真の指揮者となれる可能性を秘めています。次のステージへの扉を開く準備ができたなら、いつでもお気軽にご連絡ください。

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